シフトダウンする快楽

ずっと読みたかった髙阪勝さん著、『減速して自由に生きる: ダウンシフターズ 』(ちくま文庫)を読みました。

あえて下りる、という選択肢

減速して自由に生きる: ダウンシフターズ (ちくま文庫)

おそらく戦後以降、ずっと日本はもっとたくさん働き、もっと物をたくさん作り、もっと経済的に上へ!と目指してきた社会です。

ですがここにきて、そのやり方は飽和状態になっています。

そのやり方で幸せを実感できている人々がどんどん少なくなっているのではないでしょうか。

むしろ働きすぎや、時代に合わない営業ノルマなどで精神的に追い詰められている。

経済成長のため、と言ってもっとモノを売れ!(買え!)と言われても、一つの家庭で必要なものの量には限界があります。

普通は1つの家に2つ冷蔵庫はいらないし、車だって多くても3台も4台もいらない。

高度成長期には、みんな何も持っていない状態だったから、冷蔵庫や洗濯機が売れた。でも、一度買ってしまえばしばらく買うことはないです。でも、企業としては売り上げを常に伸ばさなくてはいけないから、無理にでも売ろうとする。

著者の髙阪さんは、大きな物販店で働いていました。入社してからは仕事をバリバリこなし、お客様へもたくさん売って、良い成績を上げていました。しかし、バブルがはじけ、マイナス成長時代に入り、だんだんとモノが売れなくなり、ノルマをこなすのが次第に難しくなり、社内の雰囲気も悪くなり、仕事のプレッシャーに押しつぶされそうになっていたそうです。

人々の購買意欲が下がり、購買人口も減る中で、大型店は下請けに無理を言い、たくさんの下請け会社がつぶれるのを目にしたそうです。ですが、それが資本主義の掟なんだ、仕方がないと自分に言い聞かせていたそう。

本では、法律の改正(改悪?)により、それまでは守られていた個人商店が、大型店と闘わなくてはならなくなり、どんどんつぶれていったことについても書かれています。

モノを手放して自由に

当時は、早く成績を上げるために社員自身も自社製品を購入するのが慣例だったそうで、「うちにはトイレにもエアコンがある」だとか、「コートとスーツを置いておくために一部屋使っている」などという笑い話を社員同士でされていたそうです。著者自身も、スーツ20着以上、靴も15足以上所有し、必要のない保険にもたくさん入っていたそうです。

彼は、車以外にも、スクーターバイク、中型バイク、自転車、それに弾けませんでしたが憧れからキーボードにギター3本、太鼓、時代に乗り遅れないようにとパソコンなど次々と買いそろえていきました。

しかし、彼は仕事が忙しすぎて楽器を練習する時間はなく、パソコンの使い方を覚える時間もなかったのです。

彼は会社を辞める決意をし、それに伴ってものをどんどん手放していきました。

本には、モノを手放していくほど気持ちがいいと感じたと書かれていました。彼は、「それまでの自分の体が様々なコードにつながれて身動きが取れなかったことに気づきました。契約というコード、支払いというコード、欲求を満たすためのコード、安定した収入というコード、周囲の期待に応えねばならないというコード・・・。コードの数を増やすことが充足の人生だと信じてきたのに、そのコードから一つ、また一つと、解き放たれるたびに、自分が解放されていく、そんな自由さに、どんどん目覚めてゆきました。」と書いています。

長くなったので、続きはまた明日…!

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