増やすことばかりが改善とは限らない
日本人は真面目です。外国に住むとそれがさらによくわかります。現状を良しとせず、もっと良くならなきゃ、もっとがんばらなきゃ、といつも思っている気がします。
そこで、もっと新しい何かを買ったり、新しいタスクを増やしたり…例えば痩せようと新しいダイエット本やグッズを買ったり、低カロリーメニューの食品を買って置き換えてみたり、お部屋を片付けようと、収納本や収納グッズを買ったり…
私は、よくするには買わなければいけない、もっとやらなければいけない、という考え方が問題をより難しくしているのではないか、と思うことがあります。
止めてみる、減らしてみる、捨ててみる
例えばダイエットなら、食事の量を減らす。飲み会に行く回数を減らしてみる。お酒の量を減らしてみる。スナック菓子を止めてみる。すぐにできます。それに、食べ過ぎている場合には健康にもいいでしょう。お金も浮きます。
収納なら、いらないものを捨ててみる。持っているものの量を減らしてみる。
洋服だって、少ないお気に入りを着まわしている人のほうがおしゃれだったりすること、ありませんか?たくさん持っているからおしゃれという訳ではないのです。それよりも、どこに何があって、それらがいつもちゃんと着られる状態にある方が重要なことではないでしょうか。
最初の気分を盛り上げたいために買ったりやることを増やしているだけでは?
最初はやる気が十分なので、がんばっていつもより運動したり、ダイエットグッズを使ったりしているかもしれませんが、基本的に新しいことを増やす、というのはいつもよりやることが増えるわけですから、疲れます。真価が発揮されるのは、仕事や家事で疲れている時です。その時に続けていけるかどうか。もしくは、忙しいときにいったんお休みしても、それが過ぎ去った後にまた始められるかどうか。多くの人は、途中でやめてしまうのではないでしょうか。
服やおしゃれ用品も、たくさん収納しなければならない、となると疲れます。クローゼットにぎゅうぎゅうに詰め込んで、服がくしゃくしゃになって、いざという時に着られない、では悲しいです。ものがたくさんありすぎて、どこに何があるかわからない、というのも。
止めてみる、減らしてみる、捨ててみるという改善法なら、いつもよりやることが減るわけで、むしろいつもより楽になります。なのでそれほど意識しなくても続けていくことができます。そして始めた瞬間から、今までよりも快適です。
テレビや雑誌は、いつもモノを売ろうとしてきます。コマーシャル・広告の収入がないと売り上げが上がらないからです。でもそれはテレビ局や出版社の都合で、私たちのためではありません。そういったものに踊らされず、賢い消費者になりたいものです。